astrous
Member
- May 9, 2011
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http://metalport.net/show_reviews.php?product_id=622#reviews (Japan)
Rating: 4/5
ギリシャから現れた恐るべきモダン・ブラックの新星、Aenaonが2011年にリリースした1stアルバム。
本作が1stアルバムということで、2011年時点ではまだまだ知名度が低いバンドだが、正直これは1stアルバムとはとても思えない凄まじいクオリティの作品だ。
本作が放つ、邪悪で禍々しいオーラ、大剣を振り回さんかのようなヘヴィリフ、像の大群が行進するように重厚に突き進むリズムは、「ブラッケンド・デス」的なものとも言えるが、その全てが一級品であり、尚且つ、プログレッシヴ、アヴァンギャルドでモダンな質感も持ち合わせている。
アルバムの冒頭がまさかのレトロなサックスの音色で始まるという中々挑戦的な試みの他、勇ましいクリーンボイス、おどろおどろしいキーボードの音色や、ギリシャ音楽的なメロディのフレーズ等を絡めて、複雑な展開で持って進行していく等、楽曲構成がよく練られており、テクニックの高さも感じさせる。
ただ、そういった細工はあくまで最小限に、その強烈で破壊的なブラック/デスサウンドを前面に押し出して、あらゆる負の感情を吐き出さんかのように進行していく様はもはや圧巻の一言。鋭利さと太さを備えたリフもそうだが、土石流のように重いブラストビートや、凶悪な野獣の如きグロウルといった、この手の音楽のかっこいい要素の基本を完璧に押さえている。
特にラストの#10は、ピアノと女声の組み合わせが中々美しい曲と思っていたら、いきなりギターやらドラムが入ってきて暴走を始める凄まじいナンバーで実にかっこいい。また、メロディアス&ヘヴィなリフが交差し、ブラストビートで爆走する#4や、民族調のフレーズも飛び出すメロディアスな#7等もお薦めだ。
忌まわしき凶悪さと攻撃性を持った強烈メタルサウンドをプログレッシヴに展開していく素晴らしい作品。
日本の各種レビューサイトでもまだ話題にはなっていないようだが、このまま話題にされないままは実に惜しい。
この手の音を好むメタルリスナーには是非手を出してもらいたい作品だ。
Rating: 4/5
ギリシャから現れた恐るべきモダン・ブラックの新星、Aenaonが2011年にリリースした1stアルバム。
本作が1stアルバムということで、2011年時点ではまだまだ知名度が低いバンドだが、正直これは1stアルバムとはとても思えない凄まじいクオリティの作品だ。
本作が放つ、邪悪で禍々しいオーラ、大剣を振り回さんかのようなヘヴィリフ、像の大群が行進するように重厚に突き進むリズムは、「ブラッケンド・デス」的なものとも言えるが、その全てが一級品であり、尚且つ、プログレッシヴ、アヴァンギャルドでモダンな質感も持ち合わせている。
アルバムの冒頭がまさかのレトロなサックスの音色で始まるという中々挑戦的な試みの他、勇ましいクリーンボイス、おどろおどろしいキーボードの音色や、ギリシャ音楽的なメロディのフレーズ等を絡めて、複雑な展開で持って進行していく等、楽曲構成がよく練られており、テクニックの高さも感じさせる。
ただ、そういった細工はあくまで最小限に、その強烈で破壊的なブラック/デスサウンドを前面に押し出して、あらゆる負の感情を吐き出さんかのように進行していく様はもはや圧巻の一言。鋭利さと太さを備えたリフもそうだが、土石流のように重いブラストビートや、凶悪な野獣の如きグロウルといった、この手の音楽のかっこいい要素の基本を完璧に押さえている。
特にラストの#10は、ピアノと女声の組み合わせが中々美しい曲と思っていたら、いきなりギターやらドラムが入ってきて暴走を始める凄まじいナンバーで実にかっこいい。また、メロディアス&ヘヴィなリフが交差し、ブラストビートで爆走する#4や、民族調のフレーズも飛び出すメロディアスな#7等もお薦めだ。
忌まわしき凶悪さと攻撃性を持った強烈メタルサウンドをプログレッシヴに展開していく素晴らしい作品。
日本の各種レビューサイトでもまだ話題にはなっていないようだが、このまま話題にされないままは実に惜しい。
この手の音を好むメタルリスナーには是非手を出してもらいたい作品だ。